早期離床と手術前のリハビリについて
Q1. 入院後や手術後は、ゆっくり寝ていてはいけないの?
近年、寝たきり状態は、身体によくないことがわかっています。さらに入院後や手術後であっても早期からベッドから起き上がり、車椅子に乗る、歩行することで回復を促し、入院期間を早める可能性があることまでわかってきました。
当院でも、入院後や手術後、なるべく早期からリハビリテーションを開始し、ベッドから起き上がって活動することを推奨しています。場合によっては、手術の傷の痛みがあったり、多くの管が付いていたりしても行うことがあります。
当院でも、入院後や手術後、なるべく早期からリハビリテーションを開始し、ベッドから起き上がって活動することを推奨しています。場合によっては、手術の傷の痛みがあったり、多くの管が付いていたりしても行うことがあります。
寝たきりによる弊害
- 動かないことによる筋肉の変化や筋肉量の減少
- 関節が動きにくくなる
- 褥瘡(じょくそう)(寝ダコ、床ずれ)の発生
- 心肺機能の低下、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の発生
- 精神・認知機能の低下
早期リハビリテーションの効果
- 退院時の身体機能の改善
- 退院後の歩行機能の改善
- 入院日数の短縮
- 人工呼吸器からの離脱が早まる
- 呼吸器合併症の予防、改善
リハビリテーションは主治医の指示のもと行われ、リハビリテーション担当者が医師や看護師と相談して進めていきます。決して無理矢理行うものではありませんので、ご安心ください。患者さんの状態や体調次第ではリハビリテーションを途中で中止する、延期することもあります。
患者さんがいかなる状態であっても最適なリハビリテーションを提供できるよう教育を受けたリハビリテーションスタッフが、細心の注意を払って行なっております。
患者さんがいかなる状態であっても最適なリハビリテーションを提供できるよう教育を受けたリハビリテーションスタッフが、細心の注意を払って行なっております。
Q2. なぜ手術前からリハビリテーションを始めるの?
当院では、主治医の判断で、手術前からリハビリテーションを行うことがあります。それは、特に全身麻酔下での手術後には、肺炎などの「呼吸器合併症」、筋力や体力の低下といった「廃用症候群(はいようしょうこうぐん)」、食欲や筋肉量の低下による「やせ」などが起こる可能性があり、これらを予防することが目的です。
リハビリテーションの実施により、手術後なるべく早くからベッドから起き上がり、歩きはじめることで、上記の合併症を防止することができます。手術後の筋肉量や体力の低下を予防して退院するためには、手術前からのリハビリテーションも重要です。
具体的にどのようなリハビリテーションを行うかにつきましては、患者様によって異なりますので、リハビリテーション担当者にお気軽にお聞きください。